- 視覚=目で見て美しい、美味しそう。
- 味覚=食べて美味しい。
- 触覚=舌ざわりや手で持つ、切る時に感じる味わい。

これらは全ての食べ物共通ですが………
残るふたつ……臭覚と聴覚には和菓子特有のものがあります。
臭覚に訴えるものは何でしょう?
『ほのかな香り』です。
同時に、このほのかな香りは日本の茶との共存を生み出しました。
茶の香りを超えず、それでいて静かな主張があるほのかな香り。
ならばこそ共に生かしあうことができるのです。
そして聴覚の楽しみは菓銘です。
おおよそ、全ての和菓子には
『銘(名前)』がつけられています。
それも花鳥風月、四季、和歌、俳句、歴史、郷土などに基づいた菓銘がつけられています。
たとえば、ある和菓子屋では紅葉のもみじを形どった和菓子に『龍田』『立田』または『立田姫』などの銘をつけています。
これは、
「立田姫、雨にかよひて秋ごとに、染めわたしけん、橋のもみじ葉」
(高畠式部) という和歌から名付けられた『菓銘』です。
和菓子につけられた『銘』により季節感や由緒を知り、その余韻を楽しみましょう。